最近テレビ(その他メディア)で腐女子やBL、同人について取り上げられる機会が増えましたね。
それにともない、昔からあったBL・二次創作は表に出るべきではないという暗黙の主張とメディア露出批判も目立ってきました。
私は上記の主張に賛成派なのですが、こういったテーマの争いだと
BLや二次創作そのものを批判しているわけではなく相手を悪く言って負かすためにけなす、BLが付け込む隙という存在にされちゃっているように感じるんですよね。
それにギリギリゆとり世代の私にとっては、強い意見の言い合いは殴り合いと同レベル。
人の数だけ考え方は違うってことでいいじゃないのと思ってしまいます。
ずっとそんな考えでいたのですが、ちょっと興味深いツイートを見つけてまた新しい考えが出来たのでいろいろ書いてみたいと思います。
BL・同人自重マナーとは
同人マナーの押し付けがゲイ向け作品に対してされないのはどうしてか、それは
「ゲイがゲイ向き作品を読むことは異性愛者が男女の恋愛漫画を読むのと同じことだから文句を言われる謂れはない、同性愛者がBL、GL作品を読むことを批判することは同性愛差別と同義」
と主張できるから、と解釈しました。
これは逆に異性愛者が同性愛作品を読む、作ることは良くない、文句を言われて反論してもそれは正当な主張ではないってことになりますよね。
そうすると段々BLの問題点というか、自重する理由というのがよく解らなくなってきました。
私が今まで思っていた自重理由は以下の通りです。
●異性愛者が同性同士の恋愛を書く、読むことの引け目
BL愛好者の中にも同性愛者はいますが、ごく一部です。
ほとんどは恋愛作品を好む年代の女性です。特に近年は若年化がすすみ、pixivではプロフィールに堂々と小学生や中学生と書く人が多く見受けられます。
複雑で繊細な問題である性嗜好を若い女性向けのフィクションとして創作することの引け目を感じる人がおり、「同性愛について理解がある、BLが好きな人の目にだけ入るようにしたい」という思いが自重ルールにつながったのではないかと思っています。
●叩けば埃が出てしまう
BL作品は個人出版の同人誌以外にも、出版社が出しているコミックスや小説が沢山ありますよね。よっぽど小さな所でなければ町の書店で普通に購入できます。
しかしBL作品には過激な性表現があるものが多く、そしてそういった作品を未成年者も簡単に購入することができてしまいます。
具体的な描写(男性の局部など)が避けられている場合が多いですが紛れもない性行為。むしろはっきりと描かないことで男女の性行為のように見えてしまう作品もあります。
作品によってはR-18で売っている男性が読むようなエロマンガとそん色ないのです。
また、二次創作のBL作品も多く著作権法的にもかなり危うい存在なのがBLなのです。
その為出来るだけ人目から隠したいという考えが私にはあります。
そしてx9Pさんのツイートを見てからまた出た考え。
●BLは同性愛であって同性愛に非ず
受けが女性的に描かれていたり総受け(人類総ホモ)演出があったりと現実の同性愛とはかけ離れているので、BLは同性愛とは別個の存在。これがゲイ向け作品とBLが区別される理由だと思います。まあ、勿論、とてもリアルにゲイライフを描いているBL作品もとても多いですが、それでもBL的な演出や萌え表現を入れた時点でそれは非現実。
しかし腐女子・腐男子のBL愛好者以外の人間にとってはその違いが判らず、繊細な問題である同性愛をコミカルで非現実的に表現しているBL作品は同性愛を侮辱しているという考えが一部の人間で生まれてしまう。BLが批判されたせいで同性愛も批判されてしまい、またその反対もあります。
まあいろいろ言いましたが、一番重要なのは二番目の、叩けば埃が出るということですね。
素晴らしい作品も数多く、中には純文学のような高尚なものもあるといいますがそうでないものもあります。良い作品も苦手な作品も、それらを全部ひっくるめてBLと言うのが今の現状です。
BL作品でも性描写が少なく話の主要がストーリーである作品と、性描写がメインのおかず的な作品を分けて区別する考えが広く広まれば、この自重ルールも変わるかもしれませんね。
逆に、自重しない人たちはどんな考えなのか
これは実際にお話しを聞いたわけではないので私の推測です。
自重しない派の方でご意見がある方はぜひコメントをいただきたいです。
自重しないという人たちは大きく分けて二つに分けられると思います。
1、自重とかめんどくさい。別に広めもしなければ隠しもしない。
2、私が素晴らしいと思うものを沢山の人に知ってほしいし、優れた作品は隠す必要ない。
どちらもよくありそう(だと思ってる)ですが、性質が悪いのは2の人だと思います。
これって『自分がいいと思うものは他人もいいと思うはず、思って当然。』と考えているということですよね。
勿論勧める相手は選んでるのでしょうが、BLを良いと思わない人が勧められた後に悪感情をぶつける相手が誰なのか考えていないのは間違いないです。
勧めた人にイラつくのか、嫌いなBL作品に更なる嫌悪感を抱くのか。
私が思うに、大抵の人は両方だと思います。
また、依然あった
腐女子テロという騒動を起こした人も2の考え方の人なんでしょうね。
1の人は自分のやりたいことだけやっていたい、他人がどう思うかを気にするなんてめんどくさい、気にしてもしょうがないという考え方なのかな、と思っています。
作品を発表する以上見た人の評価や感想は気になるものでしょうが、ただ書きたいから書いているという人だったら1の考えでやるのが一番気楽で無難なのでしょうね。
長くなりましたが以上です。